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スターバックスに人生を救われた男の話(その1)

   

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Photo:http://www.fashion-press.net

あなたはどこのコーヒーチェーンが好きですか?

ドトール?

タリーズ?

それとも上島珈琲?

僕はコクのあるコーヒーと接客とインテリアが好きなので、スタバのファンです。

店員がお気に入りのコーヒーを胸元に付けているのにならっていうと、好みはカフェベロナです。

StarbucksLife

マイケル・ゲイツ・ギル著。”How Starbucks Saved My Life”

この本は、ホワイトカラーの上流階層にいた人間が、仕事や家族を失い、ダウンタウンのスタバの店員となって働きはじめ、人生を再びやり直していく物語です。

主人公のマイケルは、大学を出てJWTという広告代理店でキャリアをスタートします。JWTは日本にも支社があって、広告界ではクリエイティビティに優れたエージェンシーとして知られています。

やる気と才能に恵まれたマイケルは、広告のメッカ=マジソンアヴェニューで、フォード、IBM、クリスチャン・ディオール、バーガーキングなどの大手クライアントを担当し、ワーカホリックに働きます。当時はテレビCMの黄金時代でもありました。

朝は誰よりも早く出社し、夜は誰よりも遅く退社。

マイケルには妻と4人の子どもたちがいましたが、彼にとってはクライアントこそが家族であり、本当の家族との私生活は顧みられることはありませんでした。

マイケルはJWTのヒエラルキーを駆け上り、コピーライターからクリエイティブディレクター、そして上級副社長まで出世します。

ところが、人生そんなに簡単じゃありません。

クライアントとクリエイティブのために尽くしてきたJWTを、ウォール街をバックにつけた乗っ取り屋が買収を仕掛け、経営権を掌握します。そして、40代の若手CEOは、若い側近で周囲を固め、年長のマイケルを疎んじるようになります。

そして、最後はマイケル自身が目をかけ、採用に協力した若手女性役員から、涙ながらにクビを言い渡されます。マイケルはホワイトカラーのほぼ頂点の立場から、失業者に転落します。

コミュニケーションコンサルタントとして独立しますが、仕事は徐々に先細りになっていきます。

失意のマイケルは、フィットネスクラブで偶然出会ったスーザンと恋に落ち、スーザンは妊娠。長年連れ添った妻は、マイケルと離婚すると、4人の子どもたちとともに出ていきます(何やってんだか)

しかし、最初は盛り上がったものの徐々にマイケルへの愛情を失っていくスーザン。

破産寸前のマイケル。

マイケルは、とうとうスターバックスの採用面接を受けます。

面接者は、アフリカンアメリカンの若い女性、クリスタル。クリスタルは自信に溢れ、マイケルを居心地悪くさせます。

白人と黒人。

アップタウンとダウンタウン。

初老の男と若い女。

クリエイティブなマスコミとコーヒーショップでの仕事。

マイケルの心の中にあるエリート意識が彼を苦しめます。スタバの店員なんて、と。

(こういう考え方が、彼を転落させたと思いますけどね)

面接には合格し、マイケルはスターバックスの「パートナー」になります。ところが混み合った店内で、マイケルは不安を覚えます。スピーディなサービス。複雑なカスタムオーダー。

自分にあんなことができるのか?

ニューヨークの春。混んだ通勤電車でまわりはみんなエリートに見え、スタバ用の白シャツと黒パンツを着たマイケルは無性に落ち込みます。

ストアマネージャーのクリスタルは、不幸な生い立ちながら前向きさや仕事への真面目さを強く持ち、マイケルはずっと年下のクリスタルから多くを学びます。

好きな章があります。文脈としては、

「私は多くを失った。多くの物事を通り過ぎてしまった。でも、私はまだ生きているし、尊厳について学んだ。クリスタルからの敬意も受けている。敬意と尊厳をもって新しい人生に立ち向かおう」

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