One Simple Fact

アップルと自己啓発本とクルマのことなど。

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自動車は今、本当に過渡期だ。

   

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自動運転車についての記事をいくつか書いてきました。この前の東京モーターショーなんか見ていると、自動運転車が注目を集める一方で、小型・軽量のスポーティなマシンが何台も出展されていたのが印象的でした。

僕が思うに、これは自動車がコンピューターに制御される未来を本能的に嫌う、クルマ好きの心理の表れだと思います。

いつでも、好きなところに、自分の意思で走っていける。

これがクルマのエモーショナルな魅力なわけで、自動運転とかコンピューターによる制御というのはその真逆の世界なんですよね。

でも、残念ながらこれらのハンドリングマシンたちは、やっぱりマニア向けのものにしかならないだろうと思います。だって、クルマを気持ちよく走らせられる環境って、もはや都市部にはないからですね。

東京など都市部はお盆や正月など一部の期間を除いて慢性的な交通渋滞です。渋滞がなくたって、交差点ごとのストップ・アンド・ゴーを強いられます。

もっと深刻なのが、クルマのコストパフォーマンスが極度に悪いことです。お台場に住んでいる同僚がいるんですが、マンションの駐車場代が月に3万円以上だって言ってました。住んでいるマンションなのにですよ。

これに自動車税やガソリン代、定期点検や車検費用などの維持費をトータルで考えたら、電車とタクシーを使ったほうがはるかに安上がりで時間も正確です。

それから時代の価値観的に、もはやクルマはステータスシンボルではありません。この前渋谷のスクランブルで信号待ちしていたら、ランボルギーニのガヤルドがちょっとイキがって交差点を乱暴に曲がって行きました。見ていた人たちはそれを見て失笑していました。

「なんか、イタイDQNだね」みたいな感じで。

自動車会社は本当に苦しい局面を迎えています。時代の変化もそうだし、そもそも自動車製造業って利益率が低いんです。あまり知られていませんが、各メーカーのエントリーモデルは一台売って自動車メーカー(ディーラーじゃないです)に入る利益なんてほんの数万円です。世の中の状態に非常に影響されるビジネスなんですね。

仲のいい自動車会社の人が言ってたんですが、

「街のラーメン屋のほうが商売として割がいいと思うよ」と。超高齢化社会が進行し、若者はクルマを買わない。国内の需要は完全に先細り。

そして、冒頭に書いた自動運転というテクノロジーが、自動車を劇的に変えると思います。

自動車業界は、自分たちの事業を再定義しないとグーグルやアップル、テスラなんかの新興勢力に完全にやられると思います。そういう意味で注目すべきはやはりメルセデスですね。たぶん、世界一自動車の今後について考えているメーカーはこの会社です。

10年後、あるいは20年後のモビリティはいったいどうなっているんでしょうね。

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