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【スター・ウォーズのイノベーション】「中古の宇宙」

      2015/12/25

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「スター・ウォーズ フォースの覚醒」について情報が徐々に出回ってきて、ファンの期待度は高まる一方ですね。アップルの製品発表のように、貯めておいたダムの水を一気に放出するマーケティングもあれば、「ティーザー」と言って、少しずつ情報を小出しにして煽るマーケティング手法もあります(ちなみに「ティーザー」は、「ストリップ・ティーズ」と同じ語源で、要は「チラ見せ」ですね)

僕の手元に、1冊の雑誌があります。模型雑誌の「Hobby Japan」です。当時は、ガンダムの模型に特化せずに、いろいろなジャンルの模型を扱っていました。特集は、「そしてまたSTAR WARS」です。これはなにかというと、1982年に公開された、エピソード4の日本語版上映を記念して、さまざまなスター・ウォーズのプラモデルをもう一度製作し、振り返ってみようという企画でした。

今回はスター・ウォーズのどこが常識を覆したか、という話です。

スター・ウォーズが登場する前のSF映画に登場する宇宙船は、みな美しい純白に塗られていましたでした。代表的なのは、「2001年宇宙の旅」です。「美しき青きドナウ」の旋律に乗って宇宙空間に佇む宇宙ステーションは、汚れひとつない白色に輝いています。

それが、「スター・ウォーズ」に登場するXウイングやミレニアム・ファルコンといった機体は、グレーがベースで、所々が黒くすすけ、塗装が剥げて銀色の下地がむき出しで、全体的にひどく汚れていたんです。これは衝撃的でした。

宇宙船だからといって、汚れがつかないわけじゃない。毎日使い込まれて薄汚れたり、塗装が剥げたりする。考えてみれば当たり前で、とてもリアリティがあったんです。何より、新鮮でカッコよかった。

これはあまり語られることがないんですが、この「中古の宇宙」という世界観は、模型マニアに強い影響を与えています。ガンダムのプラモデルづくりでは、「ウェザリング」という、わざと汚れた表現を施す手法が流行します。元々は、戦車などの模型を作るときのテクニックではあるんですが、スター・ウォーズのインパクトが背景にあることは間違いありません。

大きなブームになるようなものは、それまでの固定概念を覆し、否定することでその新しさを表現するんだと僕は思っていますが、スター・ウォーズに見られる「中古の宇宙」は、その一例だと思います。

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