【単純明快】アイデアを出す技術
アイデアは、日常のあらゆる場面に存在しています。カフェで注文したランチメニューだって、お店の人が考えたアイデアですし、すっかり季節のイベントとして定着したハロウィンも、元は古代ケルト人の悪霊を追い払う儀式だったのを、どこかの誰かが仮装イベントのアイデアを思いついたんです。恋人や友だちなど、身近な人がくれたプレゼントだって、きっと相手はアイデア出しに必死だったに違いありません。
広告の仕事でいうと、
達成したいマーケティング上の目的があって、
それを最短距離で達成させるための戦略があって、
その戦略にのっとってどのような行動をするか、にあたるのがアイデアです。クリエイティブの面で言えば、戦略からクリエイティブコンセプトが立てられ、そこからアイデアが必要になってきます。
今回は、広告代理店がどんな風にアイデアを出しているかの話をします。アイデアの出し方は普遍性があるので、ビジネスや日常にも役立つと思います。
といっても、特別なことはなにもありません。今回のポイントは、
・ありったけのアイデアを出す。
・実現不可能でもいいから、無謀なアイデアも考える。
・アイデアとアイデアをつなげてみる。
の3つです。
反対に、アイデアを出すときにやってはいけないのが、この逆のことです。
・アイデアを少数精鋭でいいと考える。
・実現性ありきで考える。
・アイデア同士の関係性を無視する。
これらはどれもNGです。
たとえば、ある年のキャンペーンのために出されたイベントアイデアは、150を軽く超えました(実際に採用するのは一つだけです)
プロが、一撃必殺でアイデアを出していると思ったら大間違いで、プロこそ圧倒的な量を用意するんです。大量のアイデアを目にすると、それがまた別のアイデアを生むことにつながります。また、無茶で笑ってしまうようなアイデアも、頭の中の固定観念を、いい意味で壊してくれます。そして、アイデア同士の結びつき。アイデア同士が混ざると弱くなることもあるんですが、時として驚くような化学反応が起きるんです。
ひとりでアイデアを考えなきゃいけないときも、同じやり方が使えます。
・良し悪しの判断が追いつかないほど、素早くアイデアを書き出す。
・大量のアイデアが出たら、ちょっと時間をおいて寝かせてみる。
・フレッシュな目でアイデアを見て、新しいアイデアを考えてみる。
・アイデア同士を、まるでパズルのように組み合わせてみる。
・そして、ようやくアイデアを絞り込んでいく。
とてもシンプルな方法ですが、きっとよりよいアイデアが生まれます。