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MacBook Airの衝撃

   

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スティーブ・ジョブズという人は、すべての製品は美しいだけでなく、薄くて軽い方がいい、と考えていた人でした。ですからiPhoneもiPadもアップデートするたびに、

・前のモデルからどれだけ薄くなったか

・前のモデルからどれだけ軽くなったか

・すごいだろう?

とプレゼンしていました。僕のようなファンはそれを見て、「ああ、すごいなあ。欲しいなあ」と思わされてしまうんです(笑)

でも、これまでで最大の衝撃は、2008年のMacBook Airの発表でした。アップルファンには有名な話ですが、サンフランシスコでこのマシンを紹介するジョブズは、欧米のオフィスで一般的に使われる茶封筒からこのマシンを取り出してみせます。

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あまりの薄さに、会場はどよめきます。そして実際にディスプレイを開いて見せると、考えられないほどのシャープさで、また会場は湧きます。

SAN FRANCISCO - JANUARY 15:  Apple CEO and co-founder Steve Jobs holds up the new Mac Book Air after he delivered the keynote speech to kick off the 2008 Macworld at the Moscone Center January 15, 2008 in San Francisco, California.  Jobs introduced the wireless Time Capsule backup appliance, iTV 2 and the new ultra thin laptop MacBook Air.  (Photo by David Paul Morris/Getty Images)

アップル=ジョブズの徹底しているところは、テレビCMにも、同じモチーフを用いているところです。

https://www.youtube.com/watch?v=uEecmbmfEs0

最後にディスプレイを閉じると、製品名が現れますが、見てください。

MacBook Airの、Airが一段細いフォントで、色もグレイになっている。これでこの製品の薄さを表現しているんです。そして、有名なヘッドライン

「世界で最も薄い、ノートブック」

で締めています。これも、広告業界の目から見ると潔い部分があって、それは余計なキャプションをつけていないところです。普通は、「何年何月時点」とか、「◯◯調べ」とか他社に刺されないようにつけるものです。「そんなことどうでもいい、ウチの製品が最も薄いのは間違いないし、他社がどう文句を言おうが構うもんか」とジョブズは考えたでしょうし、何よりシンプルじゃありません。

製品的には、初代iMacがフロッピーディスクを取り去ったように、CD-ROMなどのディスクドライブを取り去ったことによって、この薄さが実現しています。データのやり取りはネットを通じて行われるし、クラウドも当たり前になる。そんな判断からの引算の美学が、この製品を生んでいます。

ものごとは、純粋でシンプルであればあるほど良い、という禅の美学が貫かれていて、大好きです。

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