One Simple Fact

アップルと自己啓発本とクルマのことなど。

*

シンプルであることは、命がけ

      2015/11/05

Pocket

Peugeot_406_Coupe

前の記事で紹介した奥山さんの本に、プジョー406クーペという車の話が出てきます。この車のことは、前から知っていて大好きでした。

ピニンファリーナデザインということは有名でしたし、NAVIか何かに、「俳優の田村正和さんが乗っていたら似合いそう」と書かれていたことも覚えています。車全体のプロポーションがとても綺麗で、ベースとなったセダンとはまるで違うんですよね。

406

まるで違うのは値段も一緒で、セダンと比べてずっと高い車でした。でも、もし将来自動車の美術館ができたら、クーペ部門で飾られる車だと思います。

奥山さんは、著書でこう書いています。

「彼は406クーペには全精力を傾けていました。かなりの時間をかけてデザインを煮詰めましたし、最終生産設計に移ってからも車に張り付いていました。だから、あのクルマはデザインのつじつまがとてもよく合っています」

「これはデザイン全般に言えることですが、あっさりして見えるものがあっさり作られたかというと大間違いなんです。デザインした人の執念が実を結んでいるから、あっさり見えるんです」

ジョブズとアイブも、まったく同じことを言っています。シンプルというのは、単純とはまったく違う。洗練を突き詰めたところにようやく現れるのがシンプルだと。

ダビデ・アルカンジェリという406のデザイナーは、若くして白血病で死んでしまいます。でも、彼の魂を込めたデザインは、やっぱり人の心に残るんですよね。

Pocket

 - クルマ