鉛筆とクリエイティビティ
ゴードン・マーレイ、エイドリアン・ニューウェイという二人の天才エンジニアは、コンピューターに頼らず、鉛筆を持って紙に向かいます。
想像力を働かせながら、無心に手を動かす。そして、天啓のような瞬間があり、世の中が驚くような革命的なマシンが生まれる。
このネット社会、デジタル世界で、このアナログぶりは興味深いものです。デザインと機能性に優れた筆記具メーカー、ラミーの社長であるDr.ラミーも、考えをまとめるときはシャープペンシルを使い、その後万年筆で清書します、とインタビューに答えています。
僕自身も、戦略を考えたり、アイデアを出すときはシャープペンシルか鉛筆を手にとって、ああでもないこうでもないと手を動かしています。会社のクリエイター達も、打ち合わせには、鉛筆1本持ってふらっと現れるメンバーが多いですね。
一体これは、何なんでしょう?
ペンと違っていくらでも消せるし、書き直しができるから?
線を重ねてスケッチすると、思考がブラッシュアップされるから?
僕は、鉛筆が「手に考えさせやすい筆記具だから」だと思います。思考が言葉やグラフィックを描き出すこともあれば、その逆に、指先が言葉や絵を生み出すこともあり、それには軽くて気兼ねなく書ける鉛筆が合っているんですよ。
アイデアや言葉が勝負という人で、普段、鉛筆を使わない人がいたら試してみてください。世の中を変えるアイデアが生まれるかも!