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Think different.なカーデザイナー二人目

      2015/11/05

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天才ジム・クラークを支えた、やはり天才コーリン・チャップマンです。稀代のアイデアマンで、自動車エンジニアリングに大きな影響を与えました。基本的な思想としては、軽量設計とハンドリングの良さを重視しています。

市販車で有名なのが、ロータス・セブンです。

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イギリスでは、一部でもオーナーが組み立てれば税金が優遇されたため、造る楽しみを味わいたいのと、安く手に入れたいオーナーのために、「キットカー」として販売されました。軽量な車体は、高出力でないエンジンでも、ハイパフォーマンスな走りを実現しました。知り合いのテストドライバーは、この車を手に入れて「最高!」と喜んで乗っています。運転するのが仕事なのに、これを走らせるのが楽しくて仕方ないそうです。

それから、ロータス・エラン。ブリティッシュスポーツカーファン憧れの一台です。ジム・クラークも乗っていました。

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レーシングカー、とりわけF1ではロータス25が革新的です。

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この車は、「モノコック構造」を採用した記念すべき車です。それまでの車というのは、「スペースフレーム」と言って、鋼管で構成されたフレームに、車体が乗っていました。トラックを想像してもらうとわかりやすいかと思います。

それに対してモノコックは、アルミでバスタブのような構造体を作り、それ自体が強度を持つことで鋼管フレームを不要にしました。軽量かつシンプルで、合理的なデザインです。この革新的なロータス25で、ジム・クラークは快進撃するわけです。

十数年後、またチャップマンは革命を起こします。それは「ウイングカー」というコンセプトのマシンです。

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レーシングカーを速く走らせるために、路面に向かって下向きの力=ダウンフォースが必要という話はしました。

http://reo01.net/2015/10/11/post-317/

チャップマンは、ヒントを得るために航空機をじっと観察して、コロンブスの卵的発想を思いつきました。「飛行機が揚力を得るのと逆のことをすれば、車は路面に押し付けられるはずだ!」

そうして、車体の構造に翼の断面を逆さにしたような形状を取り入れたマシンを開発します。ロータス78で実戦投入されたウイングカーは、次の年のロータス79になって猛威を振るいます。11戦中10回のポールポジションを獲得し、6勝を挙げます。そして、チャンピオンを獲得します。他の車より1周2秒も速いロータス79は、「ブラックビューティー」というあだ名をつけられます。

この3年後、チャップマンは心筋梗塞で急死します。享年54。もし、彼がもっと生きていたら、どんな革新的なデザインが見られたでしょうか。僕は、ジョブズに対してと同様の感慨を持ちます。

 

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