One Simple Fact

アップルと自己啓発本とクルマのことなど。

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雲の上は、いつも晴れ

   

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リチャード・バックという作家を知ってますか?サン・テグジュペリと同じ、飛行機乗り兼作家です。デビュー作は、ヒッピーたちのあいだで話題になったところから火がついた「かもめのジョナサン」です。そして、彼の作品の中で僕が一番好きなのは、第二作の「イリュージョン」です。

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アメリカ中西部を飛ぶ飛行士のリチャードの前に、元救世主と名乗る不思議な男、ドナルド・シモダが現れます。自力で空を飛べたら何もいらないと語るリチャードに、ドンはリチャードが救世主になる手ほどきを始めます。

この世の全てはイリュージョンだ、と語るドンに戸惑いながら、リチャードの救世主になる訓練は続きます。そして、暑い夏が終わる頃、リチャードは不思議な力を身につけ始めました・・・

この作品は、日本語訳を村上龍が行なっていて、もしかしたら作品以上に素敵なのが、あとがきで紹介される著者の言葉です。

「(自分の夢や願いについて)一生かかっても、ついにそれが見つからない人も多いと思うんだよ。だけど、ドアが閉まっていても、いつかは絶対に自分の好きなものが見つけられると、そういうふうに導かれているんだと信じることだね。だいたいは、どこもかしこも閉まっていると、絶望的になっちゃうんだよ。だけど、あっちこっち叩いているうちに、どこかのドアがポンと開くと思うんだね。その開いたドアが、自分のいちばん求めている、愛するものへの道だと、とりあえず信じるんだよ。そこへ入る、またドアが全部閉まっている。必死になって叩くと、またひとつだけドアが開く。そういうところをひとつづつ通過しているうちに、いつか、ものすごい光が自分の中に出てくるはずなんだよ」

「たとえば、汽車の2本のレールは地平線のところで絶対にくっついて見える。そういうふうに見えるからそう信じているけど、そうじゃないんだね。飛行機で線路の上を飛ぶと、2本のレールは、行けども行けども平行なわけだ。また、雨が降って、地上では傘をさしている。人々は頭上に太陽があることを忘れているわけだ。だけど、ひとたび飛行機で雲の上に上がってしまえば、そこに太陽はあるわけなんだよ」

「地球上には30億だか40億だかの人間がいて、君はその30億プラス1の余り者にしか過ぎない、
君のことなんか誰も関心を持ってやしない、生きていようと死のうとこっちの知ったことか、みたいな扱いを受けることになる。ある人間がだめになるというのはそういうことなんだよ。
どうやってそれに対抗するかといったら、やっぱり自分の歌をうたい続けることだと思うね。
『うるせえ、おまえのその変な歌をやめねえとはり倒すぞ』とかなんかいわれて、それでだめになっちゃうことだってあるけど、はり倒されても、まだ歌い続けることだ。
もちろん、ドラゴンワールドにあっては、明日の飯代をどうしよう、今日の部屋代をどうしようなんていうわずらいもある。それはしょうがないから、思いわずらい、駆けずり回りながらでも
自分の歌だけはうたい続けるわけだ」

特に、「地上では雨が降っていても、雲の上に上がってしまえばそこに太陽はある」というくだりと、「はり倒されても、まだ歌い続けることだ」という言葉がいいですね。

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